Vol.287 教えて尾身先生!、このデータの分析は?
9月29日のYahooニュースで、新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長を務めた尾身茂氏への「日本のコロナ対策、成功と失敗」と題した対談が公開されました。同氏は、ワクチンの薬害についてはどう捉えるのかという質問に次のように答えています。「ワクチンによる被害や死亡は、残念ながら日本では詳細なデータを取れるようなシステムになっていません。死亡した原因がワクチンなのか他のものなのか、ほとんどわからないという状況で、今は結論を出せないということになっている。精査するためのモニタリングシステムを日本は早く構築したほうがいいと思います。」つまり、我が国のデータの収集システムに問題があるということです。
過剰とも言える官僚制度があり、コロナ騒動に百兆円を注ぎ込める我が国で、本当にデータが取られていないのでしょうか。静岡県浜松市の住民が情報公開請求を行い、2024年6月までにコロナワクチンを受けた全住民の、年齢・性別・接種日・生死(死亡している場合は死亡日)・ワクチンの製造番号(ロット番号)を収集しました。小児科医である小島勢二名古屋大学名誉教授は、そのデータから、ロット番号によって死亡率に大きな差があることに気が付きました。彼の分析は、2回接種で終了した人を対象としています。接種回数が多いとどのロット番号が影響したかを評価しにくく、逆に1回目で終了した人は少ないので母数が少なくなり評価が困難です。また、対象を70歳以上としたのは、若年者ほど死亡することが少なくなるからです。その結果、特定のロット番号では、接種者37人中34人が死亡しているという事実を突き止めました。
ジャーナリストの藤江成光(ふじえ まさみつ)氏も、詳細に分析しています。まず、接種3日後までに111人が死亡していますが、副反応報告制度で国に報告されたのは、そのうちわずか6人(5.4%)に過ぎないという事実です。この制度は「念の為に」行うもので、現在までに2000件を超える報告がなされています。浜松市のデータを当てはめると、全国では数万件あってもおかしくないことになります。さらに、氏は数多くのロット番号と死亡者を年齢別に分析しています。それによると、70歳以上では、EY2173というロット番号は、312人に接種され、生存者は21人で死亡率は93.3%、またFA5756は、2054人に接種され死亡率は75.8%でした。高齢者に接種しているので、死亡率が高いのは当たり前という批判はあるでしょうが、他のロット番号では20%前後のものもあります。また、同時期に接種を受けていない人13426人では死亡率は25.8%になっています。ロット番号の違いで極端な死亡率の違いがあるのは間違いないでしょう。藤江氏は、70歳代や60歳代でも同様の比較をしていますが、いずれも同様の差が見られます。
ロット番号によってワクチンに含まれるmRNA量にかなりのばらつきがあることは厚生労働省も認めています。mRNAの量が多いと、作られるスパイクタンパクや誘導される抗体も多くなるはずです。スパイクタンパク質が、免疫系に影響することや様々な臓器に蓄積することは今では明らかになっています。確かにこれだけで因果関係が科学的に証明されたとは言えないでしょうが、健康人に病気の予防のために用いるワクチンの安全性には、厳しいものが求められます。システムは完璧でなくても、今ある情報から分析すればmRNAワクチンを中止する十分な根拠になるのではないでしょうか。情報開示請求で分かったことを否定するのであれば、専門家として理路整然と反論すべきです。これまで国は、ワクチン未接種者のほうが、感染しやすいことや心筋炎になりやすいように見えるためにデータの改竄を行ってきました。それが発覚した後も、データを消去するだけで正式なコメントはしていないはずです。分析する立場の尾身先生の発言は全く理解できません。国民にロシアン・ルーレットをさせているとしか思えないのですが。