新庄徳洲会病院

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掲載日付:2023.01.11

Vol.257 ワクチンのロット番号について

 京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝之准教授がYoutubeチャンネルで、コロナワクチンのロット番号について興味深い講義をされていました。ロット番号とは、ワクチンの接種証明書に「製造番号」として記載されているもので、同じ工程で作られたものであるという証明で、バイアルに分けられてもロット番号が同じであれば中身も同じです。新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンは、脂質の膜の中にウイルスのスパイク蛋白の設計図である遺伝子情報が入っています。理由はわかりませんが、製造過程で脂質の膜に入っているmRNAの量にばらつきが生じます。そのため、体内に注入されたmRNAが細胞に入って作るスパイク蛋白の量にも差が生じますが、このバラツキがかなり大きいことがわかっています。厚生労働省は、その程度やロット番号ごとのmRNA量も把握しているようですが公表しません。さらに脂質膜内に導入されたmRNA量の測定方法も非公表です。理由はすべて製薬会社との契約です。

 スパイク蛋白がたくさんできると、生体はウイルスを中和する抗体をたくさん作ります。これはワクチンとしての効果が強いということですが、同時に副反応も強くなるはずです。ワクチンにより作られたスパイク蛋白に毒性があることはほぼ間違いありません。それは、12歳未満への接種量が1/3になった結果、厚労省が副反応と認めている心筋炎が、12歳未満で非常に少なくなっていることからもわかります。同一のロット番号からは約50万回の接種が可能です。これまで我が国では3億7千万回以上接種されているので、最低でも740種類の異なるロット番号があるはずですが、実際にはその倍以上あるでしょう。一方で、これまでに厚労省に報告されたワクチン接種後の死亡者は1900人を超えますが、ある調査では3種類のロット番号で約50人ずつ、合計150人以上が死亡しています。死亡者数とロット番号の種類数から考えると、同一ロット番号の死者は多くても数人になるはずで、危険なロット番号がある可能性があります。

 本当にワクチン接種は利点が欠点を上回るのでしょうか。感染予防にならないことは厚労省や専門家も認めていますが、最近のデータからは逆に接種するほど感染しやすいように見えます。専門家は重症化予防を強調しますが、陽性者だけでなく死亡者まで増加しているのは、中和抗体が感染防御に悪影響を及ぼしている可能性さえありそうです。副反応が非常に少ないことはマウスの実験では証明されていますが、同様にヒトに当てはまるかは不明です。実際に接種後に血液中のリンパ球が、マウスとは異なりヒトでは減少することも指摘されています。

 ワクチンの有効期限は、当初の6ヶ月から4回延長されて、昨年12月には18ヶ月になりました。欧米ではワクチン接種を推奨する国が減りましたが、我が国では、武漢株に対するワクチンは、変異が進んでからも推奨され続け、今では世界一の接種国になりました。オミクロン株対応ワクチンの輸入も進み、昨年末時点で9800万回分以上が供給されています。モデルナ社はワクチンの生産拠点を日本にも作ることになりました。今後も最大の消費国になりそうです。ワクチン接種は世界規模の人体実験であり、私は効果は半信半疑でしたが、高齢の医療者の一人としてその実験台になりました。実験であるなら、結果を分析して公表するのが最低限のルールです。にもかかわらず、情報開示と説明が不十分で、データの改竄とも言えるような意図的操作までしています。こんなやり方の実験材料になるのはまっぴら御免です。長期的な人体への影響がよくわからない、全く新しいメカニズムのワクチンを、これほど頻回に射ったことは歴史にありません。しかも我々が向き合っている病気は、たちの悪いカゼの一種です。このまま日本は新たなワクチンに高額な支払いを続けながら、その最終処分場になってしまうのでしょうか。


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