

「とにかく戦争というのは残酷ですよ。全くどんなことがあろうとも戦争なんかはしちゃいかん。いくらひっぱたかれようが、いくら蹴られようが戦争はすべきでない、と私は思います」。当院2階会議室で平成24年1月17日(火)に開かれた講演会で健康友の会会長の須藤喜一郎氏は、戦争を知らない参加者へそう呼びかけました。
今回の講演会は、昨年満90歳を迎えられた須藤会長に戦時中の経験をぜひお話していただきたいと考えた当院の事務長成田が企画し、卆寿記念講演として開催。当日は、当院職員に加え、健康友の会会員の方々など約50名が会場へ集まりました。
徴兵検査で甲種合格となった須藤会長は、昭和16年12月軍隊へ入隊。広島県宇品から船で朝鮮を北上し満州へ。満州では、独立守備隊要員として基幹鉄道やその周辺の治安を安定させる任務に就き、あの万里の長城で一晩過ごすことも多々あったそうです。
また、南方(パラオ諸島やサイパン島、グアム島など)へ向かう際には、グアム島付近でアメリカ駆逐艦の魚雷攻撃により船を沈められ、さらに船から離れ海上で仲間とともに筏に掴まり救助を待っているところを浮上してきた敵潜水艦により機銃掃射。その後、20時間以上も漂流するという体験されています。
会長は「今でも目を閉じると、この時救助されることなく力尽き、海中へ沈んでいった多くの戦友の姿が浮かんでくる。戦争は本当に酷いものだと思います。」とおっしゃっていました。
体験者しか語ることのできない内容で、その臨場感に戦争を知らない我々は驚きの連続で、たいへん貴重な講演会となりました。ありがとうございました。
なお、講演録は次のリンクからご覧ください。講演録(PDF形式:252KB)